東洋英和女学院中学部・高等部|デジタルパンフレット
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42今、心身を患っている生徒達の学校を設計しています。彼らの目線に立ち、繊細な感覚で空間を考えてみると、実は私たちが心地良く寛げる場が生まれます。英和の教えにもある通り、他を思いやり自分のことの様に深く考えることで、誰もが生きやすい世界をつくれるのかもしれないと、今実感しています。中高時代、興味のある生物やアート、文学等を思う存分探究し、自分が生涯やりたいことは何か、じっくりと考えさせてもらいました。そんな寛容さのある英和での時間が今の自分の礎です。中学2年のとき母と行った海外アーティストの来日公演で、将来は美術の仕事をしよう!と決心しました。その後美術大学で建築を学び、今はテレビ局でドラマの美術設計を担当していました。就職後に感じるのは、英和の友人たちと会い気を遣わず大笑いできる時間のありがたさ。会社や家庭の外に人格形成以前の自分を知っているコミュニティがあるのは大きく、今も大変なときはときどき駆け込んでいます。「神は試練とともに逃れる道も備えてくださる」という教えのおかげで、へし折れず何とかやってこれたかなと思っています。中学3年で勇気を出して出場した高円宮杯英語弁論大会。先生方が毎日のように練習に付き合ってくださったことや、友人たちが入賞を自分のことのように喜んでくれたことをよく覚えています。この経験をきっかけに生徒会活動や留学といったさまざまな活動にチャレンジするようになり、大学受験に臨む上での自信にもなりました。優しさとユーモアに溢れる友人たちに刺激を受け、いつも自分のやりたいことを応援し見守ってくれる環境で育ったことで、今も自然と「やりたいことがあったらとりあえず挑戦してみよう、一歩踏み出してみよう」と考えることができています。思いやりの教えと、探究できる自由な環境、寛容さ英和の友人と笑い合えるありがたさあの頃の経験が挑戦の後押しに岡野 道子 さん(1997年高等部卒業)建築家、芝浦工業大学准教授、株式会社COA一級建築士事務所共同主宰。代表作として甲佐町住まいの復興拠点整備事業。現在は長野県若槻養護学校の基本計画が進行中。岩倉 暢子 さん(1997年高等部卒業)NHKアート 総合美術センター 勤務ドラマ「あまちゃん」「いだてん」などの美術設計を担当瓜生 理世 さん(2018年高等部卒業)東京女子医科大学 医学部在学中

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