岩倉高等学校|デジタルパンフレット
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田村 まずは色々な鉄道会社のホームページを見て、その会社がどんな取り組みに力を入れているのかを徹底的に調べ、自分の考えに合っていたり、働きたいなと思える会社を選びました。ちなみに、東急電鉄株式会社は事故率がとても低く安全面に力を注いでいるところや、新しい設備をいち早く取り入れるなど一歩先を行く取り組みを行っていることに魅力を感じました。大塚 私は運転士になる夢を叶えたいと漠然と考えていましたが、2年生の冬に駅での職場体験ができる鉄道実習に参加したことが決め手でした。東日本旅客鉄道株式会社の立川駅で数日間実習させていただき、職場の雰囲気が良いことや、社員の方とお話する機会があったのですが、乗務員としてだけではなく企画を考えたり全国を回る仕事もできるなど様々な可能性があることに魅力を感じました。白岩 私は、自分が住んでいる東京都で運転士になりたくて東京周辺の会社を調べていました。そんな中、鉄道実習で東京地下鉄株式会社の池袋駅で実習をさせていただくことになり、実際に駅員さんの仕事を見させていただくことで「この会社に入りたい!」と思いました。大塚 やっぱり鉄道実習で実際に働く人の姿や職場環境を見られる体験はすごく良いよね。ー普通科の学生で、白岩さんと同じ会社に入社する学生がいるそうですね?白岩 そうなんです!毎年、普通科から鉄道業界へ就職する学生がいます。岩倉高校に運輸科があることで影響を受けていると思いますし、この学校ならではの特徴ですよね。学科が違っていても部活動を通して情報交換や相談を受けることで鉄道業界を目指す人もいるのかなって。また、鉄道業界は女性の職員も増えていますし、女性の活躍の場が広がっています。田村 駅でもよく見かけるようになりましたよね。ー卒業生のみなさんは将来的には運転士を目指しているそうですが、その他にどんな職種があるのですか?大塚  駅業務や車両の整備、線路の整備、駅を設計する建築、通信系、営業などの仕事があります。岩倉高校ではこれらすべての職種を網羅したカリキュラムになっているのが特徴です。私たちは運転士を目指していますが、まずは駅員としてキャリアを積むことから始まります。最終的に運転士になるためには国家試験に合格しなければいけません。鉄道実習で実際にプロの仕事を体験。プロのシゴトと責任感。ー就職先を決める大きなポイントとなった鉄道実習では、具体的にどんなことをするのですか?大塚 駅員の主な職場見学や実習センターで訓練用の券売機を触らせてもらったり、接客の講義を受けさせてもらったり、3日間で色々な体験をさせてもらいました。田村 私は運転士だけではなく技術系の道に進むことも視野に入れていたので、東急テクノシステム株式会社という技術系をメインにしている会社に行かせてもらいました。溶接の機械を実際に使わせてもらったり、踏切や架線の整備も体験しました。下里 東京地下鉄株式会社の九段下駅で4日間実習をさせてもらったのですが、実際に働く姿を見学したり、研修施設で車椅子のお客様への対応の仕方や、改札でタッチして出られない経験がみなさんあると思うのですが、その仕組みや対応方法、ホームドアが開閉する仕組みなど幅広く学ぶことができました。ー実際に、プロの仕事を目の当たりにしてどうでしたか?田村 特に技術系は作業でミスがあれば事故に繋がってしまうので、責任を持って働いてらっしゃる姿がとても印象的でした。本当に一人ひとり緊張感があるなかで一つひとつ安全に気を配っていました。鉄道の仕事に携わることの責任や働くことに対して真剣に捉えられるようになりました。下里 お客様第一であることは頭の中では分かっていましたが、社員の方たちはより安全で快適に利用していただくためにどうすれば良いのかをずっと考えていました。普段の業務をしながら、いつもお客様のことを考えているなんて本当にすごいなと思いましたし、こうして安全のことを常に考えている方たちのおかげで私たちは快適に電車に乗れているんだなと、身に染みて感じました。ー実習でしか学べない色々な経験ができたのですね。また、学校で学んだことが生かされたことは、どんなことですか?大塚 みどりの窓口の見学をしたのですが、実際に機械を使いお客様と話しながら運賃の計算をしている光景を見て、営業概論でいつもやっている計算でした。田村 私が一番苦手な科目だ(笑)。覚えなければいけないことも沢山ありますし、計算方法も独特だし、往復割引や連続乗車などの割引制度や払い戻しもありますし様々なことを考慮しなければいけないので複雑で…。大塚 毎回定期テストがあり結構時間をかけて解いていたのですが、プロの方はパッパと迅速にされていてすごいな、カッコいいなと思いました。運賃の計算を改めてしっかり叩き込まないといけないですね。大変だったけど勉強も部活も両立。色々な経験を通して成長し、就職試験でも強みになった。ー鉄道業界の就職試験では、どんなことをするのですか?大塚 試験は9月中旬から始まるのですが、ほぼどの会社も筆記試験と面接があります。筆記もしっかりやらなければいけないけど、一番大事なのは面接。田村 面接は早め早めの準備が大切。今からでもやっていた方がいいくらい。どんなに自信があっても本番はどうなるのか分からないので、面接当日の朝もギリギリまで面接の練習をした方がいいですよ。乾 運転士は特に人気の職業で狭き門だと思います。面接ではどのようなアピールをすると良いですか?白岩 「学校生活で力を入れたことは?」と質問されることが多かったですね。私は鉄道模型部の副部長をやっていたので、活動してきた内容についてお話しました。例えば、副部長として部をまとめていくこと、特に3年生の鉄道模型コンテストという鉄道模型の甲子園があったんですけど、そこでは一畳レイアウト部門で最優秀賞をいただいたので、大きなことを達成できたことや自分なりに頑張ってきたことを具体的なエピソードを交えてお話しました。田村 部活動は一つの武器になるかもしれません。私の場合は、吹奏楽部に所属し、楽器を始めたのは高校に入学してからなのですが、岩倉高校は強豪校だと知らずに入部してしまって…(笑)。とても人数が多く色々なタイプの人がいたので、部活動を通して人との関係性のつくり方やコミュニケーションの取り方などを学ぶことができました。この経験は面接だけではなく社会人になってからも活きてくると思うので、毎日の練習は大変でしたが部活動を3年間頑張って良かったと思います。大塚 私は中学生の頃から短距離をやっていたので陸上競技部に入部したのですが、レベルの高い人たちばかりで入部当初は結果を残せなかったのですが、負けずに食らいついて練習に取り組んでいたら最終的には部長になっていました。部長として、いつも同じ練習ではなく部員のみんながどんどんチャレンジしていけTRANSPORTATION COURSEIWAKURA HIGHSCHOOL 02

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