28子どもの頃から星に興味を持ち、将来は宇宙に関わる仕事がしたいと考えていたので、中学受験で理系教育に力を入れている農大一中を選びました。教科学習では、物理がわかりやすくて好きでした。味■、醤油づくりも楽しかったです。数学は少し苦手だったのですが、高校進学時、先生のアドバイスのもと、中学の数学を学び直し、成績が安定しました。大学受験のときも、先生方には過去問の添削や解説など、本当に丁寧に見ていただきました。大学では電気電子工学科で学ぶ傍ら、鳥人間コンテストにも関わりました。今は人工衛星の研究開発に営業職として携わっています。振り返ってみると、中高ではプレゼンテーションの機会が多かったと感じます。中学の課題研究発表や日々の授業で自分の考えを述べる経験をしたことで、自然と人に伝える力が身につきました。仕事では、技術者の言葉をくみ取ってクライアントに伝えるときに、この力が役立っていると感じます。中高では、今も競い合える友人や尊敬できる先生方と出会うことができました。興味のあることは発展的に教えてくださり、塾に行かなくても多くのことを学べました。印象に残っているのは「物事には必ず理由がある」という英文解釈の授業です。感覚や文脈に頼らず、論理的に英文を読み解く方法を学んだことで、勉強やサークル活動など今も様々な面で役立っています。高2のときに模擬国連に出場し、自分たちの経験不足、ノウハウ不足を痛感し、新たに模擬国連の同好会を設立しました。色々な経験をさせてくれた学校への恩返しがしたく、卒業生が後輩の勉強を見るチューター制度を校長先生に提案し、採用していただきました。現在も卒業生が放課後のシフトを組んで後輩の指導を行っています。最近、特殊相対論の勉強をしたので、アインシュタインの論文を原語で読んでみたいと思います。将来的には、量子コンピュータなどの応用分野を学んでいきたいと思っています。宇宙をもっと利益の出る分野にして、ビジネスとして成立させたいと考えています。個人としては、理系分野出身というバックグラウンドを強みに、クライアントと技術職をつなぐ役目を果たしたいです。建設現場でのお金や職員の管理、書類作成、他社との折衝など、現場事務の業務を担当しています。大きな工事を請け負う会社だからこそ、日々の報告・連絡・相談の大切さを感じています。最近は、自分の一工夫で業務がうまく進んだときの小さな達成感の積み重ねで成長できていると実感できるようになりました。中高時代、印象に残っている行事の一つに、中1で体験した稲作があります。1年間で田植えから稲刈りまで体験したことを通して、毎日当たり前に食べているお米も、作り手・運び手・買い手のつながり、つまり「おかげ様」で生活が成り立っているということを学び、そのありがたさを感じました。仕事や日常でもそれを感じられる温かい人でありたいというのが自分の信条です。そういった学校行事で培われた人としての豊かさと、6年間の野球部での活動や勉学で学んだ努力の大切さが、人生の大きな糧となっています。建設現場で仕事を的確にこなし「君がいなければ現場はうまく回らない」と認められるように、頭だけでなく手も足もフル回転させて貢献したいと思います。プライベートでは、フルマラソンを走れるようになりたいですね。東京大学/教養学部 理科一類 2年岩瀬 敬太郎さん(2023年3月卒業)日本電気株式会社(NEC)宇宙・防衛営業本部大八木 菜々子さん(2018年3月卒業) 法政大学/理工学部 電気電子工学科 卒株式会社大林組 北陸支店 北陸事務センター工事事務所木村 衛さん(2015年3月卒業)一橋大学/社会学部 社会学科 卒チューター制度の提案は母校への恩返しです中高で身につけた「伝える力」が今の仕事に役立っています「おかげ様」のありがたさを感じる人でありたいMy DreamMy DreamMy Dream
元のページ ../index.html#29