収穫の喜びは想像以上世界一の給食!自分たちに何ができるかを考える貴重な経験になりました18自由学園 中等部・高等部 School Guide 2025自由学園では、学校を一つの「大きな家族」と考え、毎日生徒も教職員も一堂に集まり、全員で食事を共にする時間を大切にしています。 幼稚園から始まるどの段階の子どもたちもキャンパス内に自分たちの畑を持ち、二十日大根、サツマイモ、大根、カブ、白菜、オクラ、トマト等の野菜を栽培し、豚やニジマスも育てています。中等部生徒による野菜作りを大学部の学生が指導するなど、異年齢の交流の場にもなっています。収穫された食材は一年を通じて食卓に上がります。食の営みに関する技術や教養、食の循環を学び、食が命の源であるという実感と、すべての命あるものへの感謝の心を養っています。生徒の食事に対する課題意識や関心から発展し、食への考え方を見直そうと、マクロビオティックの学びを実践しました。動物性食品の使用を抑えることや、農園のオーガニック化、環境への配慮など、実際の学園での食事を通してマクロビオティックを校内で広めようと、マクロビオティック料理研究家の中島デコさんに生徒が直接思いを伝え、約300人分の食事作りをサポートして頂きました。RO農法(環境再生型有機農業)は、自然の力を活用して、土壌中に地球温暖化の原因である炭素の貯留量を増やすことのできる農法です。土壌を耕さず(耕すことで土壌中に貯留された炭素が放出されている)、農薬や化学肥料の使用をせず、土壌を常に植物で被覆することで、豊かな土壌と生態系を維持することができます。農作時の労力やエネルギー消費を抑え、環境に配慮した持続可能な農法として注目されています。これらの活動は中高生が最高学部生と共同で行い、栃木県にある自由学園那須農場と学園キャンパスで実証実験をしています。「RO農法」「慣行農法」「有機農法」それぞれの方法で和綿やサツマイモを栽培して、比較した結果や考察をエコプロダクツ展で発表することで、広く社会に効果を提唱しました。食と農―「命あるもの」とつながる。食の循環を知り、命の源を学ぶマクロビオティックの第一人者中島デコさんとの食事作りRO(リジェネラティブ・オーガニック)農法グループがエコプロダクツ展に出展知るだけでなく体感するSDGs知識から経験、実感へとつなぐ肌で感じるサステナブル
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